物損事故の対応について

交通事故-物損事故の対応について

いくら注意を払って運転していても、周りの車の無理な運転や不注意により軽い衝突事故に巻き込まれてしまうことは、誰にでも起こり得ることです。以下、被害が物損のみの比較的軽度の衝突事故が起きた場合の注意点とポイントをまとめます。

ケガ人が一切いない場合でも、物損被害が推定2,500ドルを超えると見込まれる場合は、速やかに警察に事故の届出をしてください。その場で警察を呼ぶのが困難な状況の場合、相手ドライバーと事故車両の詳細(名前、住所、車両登録番号、車種、型、色)、事故の起きた時間と現場の住所を控えるのを忘れないよう心がけてください。当事者間で事故責任を判別することは難しく、後々のトラブルを避けるためにもできるだけ早い段階で警察に届け出る、あるいは第三者の目撃者の確保が重要です。通常、事故車両の同乗者は第三者の目撃者とはみなされません。

オーストラリアで物損被害が対象となる任意保険には、大まかに(1)第三者物損保険(Third Party Property Damage Insurance)、(2)総合保険(Comprehensive Insurance)の二種類あります。(1)と(2)の違いは、(1)は自分が事故を起こしてしまった場合に、自分以外の人が被る物損の被害を対象としており、自分の車にかかる修理費用は含まれません。(2)は自分が事故を起こしてしまった場合に、自分と自分以外の人に発生する物損の被害すべてが対象となります。また、相手が起こした事故に巻き込まれた際、自分が被った物損の被害も対象となります。

以上を踏まえた上で、相手に事故責任がある場合、自分の車の修理費用は相手の車両が加入している物損保険により負担されます。また、総合保険に加入している方であれば、通常、自身の保険を利用して自分の車を修理します。ただし、双方ともに任意の物損保険に加入していない場合は、当事者同士で修理費用の負担や支払い方法の交渉が必要になります。当事者同士で示談とする場合、早い段階で相手に物損被害をまとめた書類(Letter of Demand)を送達することが重要です。