飲酒運転について

飲酒運転-2杯までなら大丈夫?

最初の1時間に2杯、その後1時間毎に1杯までならお酒を飲んで運転しても飲酒運転にならないと思っていませんか?

まずオーストラリアではアルコール2杯(スタンダードドリンク2杯)までなら飲んで運転しても大丈夫というのは正しくありません。飲酒運転かどうかは血中アルコール濃度(Blood Alcohol Concentration通称”BAC”)の数値によって決まります。ニューサウスウェールズ州では普通免許保持者はBAC基準が0.05g/100mLまで、初心者(LearnerやP-Plater)はBAC基準がゼロ、つまり一切アルコールを飲んで運転してはいけないと決められています。クイーンズランド州や他の州でもほぼ同じ規定があります。

例え同じ量を飲んでいたとしてもBACの数値には個人差や体調などが大きく影響を及ぼします。BACの数値に影響を及ぼす要因としては主に以下が挙げられます。
• 健康・体調:疲れている、不健康、ストレスを抱えていたり体調不良だとBACが高くなりやすい。
• 身長・体重:同じ量アルコールを摂取していても大柄な人のほうが小柄な人よりBACが低い。
• 性別:体の大きさが同じ位でも一般的に男性のほうが女性よりBACが低い。
• 空腹:空腹時にお酒を飲むと胃や腸からより多くのアルコールが吸収されるのでBACが高くなる。
• 肝臓の機能の低下:肝臓が健康に働いていないとアルコールを分解できず高いBACの数値がでやすい。

ニューサウスウェールズ州では普通免許保持者の場合、BACの数値によって飲酒運転をLow range (BAC 0.05-0.079g/100mL), Mid range(BAC 0.08-0.149mL), High range (0.15g/100mL以上)と三段階に分けており、Low rangeで初犯だとしても免許取り消しと最低3ヶ月以上の欠格期間、$1100以下の罰金が課されます。もしもHigh rangeで再犯の場合だと免許取り消しに2年以上の欠格期間、$5500以下の罰金に加え禁固刑の刑事罰が下されてしまう恐れがあります。

例え2,3杯しか飲んでいなくてもBACが0.05以上だと飲酒運転となり、厳しい罰則が課せられるので、飲んだときは運転せずに公共交通、タクシーやUBERなどを利用するようにしてください。