Q&A 玉突き事故のケース

Q: 先日計4台の玉突き事故に巻き込まれました。私は後ろから2台目だったのですが、私がぶつかってしまった前方の車の持ち主から修理代を請求されています。私の車に衝突した後ろの車の持ち主は私の車以外には直接ぶつかっていないので、他の車の修理費用等を支払う責任はないと言っています。どうしたら良いでしょうか?また事故以降、首や肩が痛くムチウチになっているようなのですが、ムチウチ症の治療費などは自分で支払わなければいけないのでしょうか?

A: 事故後の対応として、玉突き事故の場合、事故後速やかに前方車両のドライバーに後続車両に追突されたことを伝えることが非常に重要です。前方車両は玉突き事故であったことに気がつかず、真後ろの車両に100%責任があると判断してしまうことがあるので、事故に関連するすべての車両とドライバーの詳細、事故車両の位置関係を事故現場を離れる前に確認しておかなければいけません。また、各ドライバーに後ろからの衝撃が一度きりであったか、それとも複数回あったか確認すべきです。玉突き事故の場合、最後尾の車両に事故の責任があると基本的に考えられますが、後ろからの衝突が一度ではない場合、すでに前方車両間で事故があった可能性があります。

前方車両の持ち主から修理代を請求されている場合は、最後尾車両の保険会社かドライバーに請求書を送るように伝えるべきでしょう。任意の総合保険(Comprehensive Insurance)に加入されている場合は、自身の保険会社に事故のクレームをしてください。事故が起きた状況、自分の車両の位置などを詳しく伝えるように気を付けてください。クレーム申請の際に総合保険会社からExcess(免責金)の支払いを求められることがありますが、玉突き事故に巻き込まれたなど全く事故の責任がないと考えられる状況であればExcessを支払う必要はありません。他のドライバー、車の持ち主には自分のクレームナンバーを伝えてください。

ムチウチ症の治療費などについては事故を起こした車両が加入している強制加入(CTP)保険に対して請求することになります。従い、上記の通り玉突き事故の場合は最後尾の車両のCTP保険にクレームすることになります。ただし、CTP保険にクレームするには警察が発行するEvent Numberが必要となりますので速やかに警察に事故の届出を行ってください。もしも事故当日は自覚症状がなくても、後日、痛みや吐き気、だるさなどの症状が確認される場合は医師の診察を受けて最寄りの警察署やPolice Assistance Line (131 444)から事故の届出が可能です。人身被害がある場合は事故から28日以内に交通事故通知書(Accident Notification Form)をCTP保険に提出することにより総額$5000までの医療費・リハビリ費用、ならびに逸失利益の給付を受けることができます。

計4台、5台の玉突き事故では、時間が経つほど当事者間の話が変わり、話がこじれやすいので、物損のクレーム、人身被害のクレーム、共に事故から間を置かず申請すべきでしょう。