Q: 先日計4台の玉突き事故に巻き込まれてしまいました。私は後ろから2台目だったので事故の責任はないと思うのですが、私がぶつかってしまった前の車の修理代はどうなりますか?また、事故以降首や肩が痛くムチウチになっているようなのですが、ムチウチ症の治療費などは自分で支払わなければいけないのでしょうか?
A: 玉突き事故の場合、事故後速やかに前方車両のドライバーに後続車両に追突されたことを伝えることが非常に重要です。前方車両は玉突き事故になっていることに気がつかず、真後ろの車両に100%責任があると判断してしまうことがあるので、すべての車両とドライバーの詳細、事故車両の位置関係を確認しておかなければいけません。玉突き事故の場合、基本的には最後尾の車両に事故の責任があると考えられますので、前方車両の修理代の請求が届いた場合は最後尾車両の保険会社かドライバーに請求書を送るよう伝えるべきでしょう。
A: 後ろから追突された場合、前の車の後ろの車に追突されてけがをしてしまった場合、後ろの車が加入している強制加入保険(CTP)保険会社に対してムチウチ症の治療費などに加えて事故による所得の減少分なども請求することができます。オーストラリアではすべての車輌にCTP保険の加入が義務付けられています。
1.ムチウチ症
ムチウチ症とは交通事故などによる首部やその周辺の打ち身・捻挫・骨折・頭部外傷などの通称名です。ムチウチ症では、事故にあったその日はあまり症状が出ず、翌日以降から様々な症状が出現することが多いようです。場合によっては数カ月後に症状が出てくることもあり、首筋、背中、肩のこりや痛み、耳鳴り、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などの症状があります。軽傷でも完全に治癒することは難しく、長期にわたる治療が必要とされます。
2.後ろの車に追突されてしまった場合
人身被害がある場合はすぐに警察に連絡し、現場検証後、警察が発行するレファレンス(Event number)を記録してください。この番号は後日、CTP保険会社に対して手続きを開始する際に必要となります。なお、10月15日施行の新ルールより負傷者がいない、物損被害だけの事故の場合は、警察を呼ばなくてよい(警察は現場に来ない)という体制に変わっています。仮に事故当日は事故のショックなどから、はっきりとムチウチ症の自覚がなく警察を呼ばなかった場合でも、後日、人身被害が確認された場合は、速やかにPolice Assistance Line (131 444)から事故の届出をしてください。
ムチウチ症の症状が出現したら、医師の診察を受けて下さい。その際に医師による診断書(Medical Certificate)を記入してもらっておくとその後の手続きが迅速に進みます。また人身事故の際はできるだけ早く賠償請求に関して専門家に相談し、然るべき手続きをとる事をお勧めします。
3.保険会社に対して何を請求できますか?
CTP保険会社に対しては以下の項目を請求することができます。
医療費
医師により処方された医薬品の費用
理学療法(Physiotherapy)、マッサージ、カイロプラクティックなどのリハビリに要した費用
レントゲンやその他検査に要した費用
上記の治療等を受けるために要した交通費
上記医療費等に加えて、事故直前の給与をベースとして現在および将来における事故による所得の減少分も請求できます。
さらに詳しい内容は初回無料相談にてどうぞ。